「悠仁さま!一万人の側室と“子作り”を!」が波紋 宮内庁幹部「旧宮家の皇籍復帰よりも現実的」と絶賛



文/佐藤公子

悠仁さまに側室を!

国民からの尊崇を一身に受ける皇室。「国民に寄り添う」という戦後皇室は、今は国民から絶大な支持を得ている。朝日新聞(2019年4月18日)によれば令和皇室に「親しみ」を感じると答えた人は全体の76%にのぼり、過去最高であったという。皇室の弥栄がずっと続いて欲しいというのは国民の願いだ。ゆえに「皇位継承者の安定的確保」をどう解決するのかは国民的関心事だ。

そんな中、保守系政治活動家の橋本琴絵(日本会議会員)さんの提言が波紋を広げている。ことの発端になったのは、悠仁さま14歳のお誕生日(9月6日)に琴絵さんが、一個師団(1万人)の女性を側室としておくべきであると、次のようにツイッターで呟いたことだ。

現在の皇室典範では、男系男子にのみ皇位継承権が認められているため、次世代に皇統が紡げるかどうかは、悠仁さまにかかっている。お妃候補の選定も難航することが予想されるが、仮に見つかったとしても男子を授かるとは限らない。となれば、現在廃止されている側室制度を復活させるというのは、皇位継承者の安定的確保という点からすれば「妙案」ともいえる。

だが近代になって皇室における側室制度は廃れ、戦後は廃止された。皇室典範第6条には嫡出子のみを皇族として定義しているから、正妻以外との間にできた子は皇族にはなれない。側室制度が認められ非嫡出子が皇族とし認められれば、確かに「皇位継承者の安定的確保」は解決される可能性は高い。

側室制度は国民から受け入れられるのか?

だが血統を守るために側室制度を復活させることには反論も多い。まして国民の8割は女性天皇・女系天皇を容認している以上、男系血統を守るがためだけに側室制度を復活させるというのはアナクロニズムの感もある。近現代史家で『近現代日本史との対話』などを著した山崎雅弘さんはツイッター上で次のように述べる。

また、琴絵さんの「側室制度復活案」は、保守派(男系派)からも反発を受けている。現状、男系派のほとんどは旧宮家復帰案を推しており、側室制度を推す声は少ない。これに対して琴絵さんは、旧宮家が現皇室からあまりに遠縁であることを理由に、旧宮家の皇籍復帰案に反対している。

宮内庁幹部「旧宮家の皇籍復帰よりも現実的」と評価

皇位継承問題の議論を深めるにあたり、政府官邸は側室制度については議論していないことが明らかになっている。政府消息筋によれば「側室制度は国民情緒的にどうなのか」とのことだ。だが、男系派のさる宮内庁幹部は側室制度の復活を絶賛する。

「旧宮家の皇籍復帰案は、候補者すら決まっていません。菅官房長官も、今年2月10日の会見で、候補者の選定をすることはないと明言しています。まさか人権を無視して無理やり皇室に入れるわけにもいきませんので、旧宮家皇籍復帰案は御破算になったとみてよいでしょう。

一方、側室制度の復活については、現行の皇室典範を少し改正すればよいだけで済みます。無理やり女性を側室に据えたのであれば問題的ですが、両性の合意があれば人権的な問題もクリアしやすく現実的だと思います。

なによりお妃が複数人いた方が一人当たりの精神的プレッシャーも和らぎますので、正妻を一人に限定する現状よりも、お相手を見つけやすいのではないでしょうか?」(宮内庁幹部)

だが元宮内庁職員で皇室制度に詳しい小内誠一さんは次のように語る。

「側室制度は制度上の実現は容易くても、実際に側室制度が運用されるかは別でしょう。大正天皇も戦前の昭和天皇も、制度上は可能であっても側室を置きませんでした。

橋本琴絵さんは機智に富んだ発言が多いので、今回の側室発言も、男系派の矛盾を突いたエスプリの一種ではないでしょうか?(苦笑)

つまり、男系派が『男系血統や伝統が何よりも重要』と主張するならば、最も伝統的な『側室制度を実現させるのが一番容易で確実』であるにもかかわらず、なぜか男系はそれを主張しない。保守派は伝統が大切と主張しながら、実際には伝統よりも現代的な価値観を重んじているのだ——という問題提起なのではないでしょうか?

やはり皇統問題については、人格円満、成績優秀、容姿端麗、国民的人気と四拍子そろった愛子さまに皇室に残って頂くほかに途はないでしょう」(小内誠一さん)

はたして側室制度が国会で議論されることはあるのだろうか?