紀子さま「特権剥奪」のピンチ 「皇族の品位を辱める所業」ならば皇籍離脱も



原案/宮本タケロウ、文責/編集部

紀子さま誕生日文章が話題に

9月11日は紀子さま54歳のお誕生日でした。宮内庁から近影と文章が発表され、コロナ禍で表立った活動のない現皇室の内情を知れる数少ない資料となりました。とりわけ紀子さまが、メディアの質問に答えた文書は、悠仁親王殿下の学校生活などにも触れられ、大変興味深い内容です。

ですがメディアが注目するのは、この文書の最後の下り、すなわち眞子さまの結婚問題について「(眞子さまと)対話を重ねながら、親として娘の気持ちを受け止め、一緒に考えていくことが大切だと考えています」とした上で、「長女の気持ちをできる限り尊重したい」と母親としての優しさをにじませた個所だけです。

多くのメディア関係者はこの紀子さま発言を「眞子さまと小室圭さんの結婚を容認した」と見ています。当サイトの編集長である佐藤公子さんは「宮内庁側は対応に苦慮しているようです。紀子さまは結婚自体には反対しているだろうが、最終的には結婚させるでしょう」と見ていますし、元宮内庁職員の小内誠一さんに話を伺っても「眞子さまの意志が固い限り、民意がどうであれ、必ず結婚するでしょう」とのことです。

しかしいくら結婚は両人の自由が建前だとしても、眞子さまは皇族であり公人です。結婚に伴い税金から1億5000万円もの一時金が出ます。よって眞子さまの結婚について「国民が口をはさむ」のは当然の権利ではないでしょうか?

このまま結婚を強行すれば、紀子さまや秋篠宮家の信頼度はがた落ちして「皇室から追放せよ」との声も高まること必至です。そこで今回は、お二人の結婚が引き起こしかねない「秋篠宮家の皇籍離脱」について考察していきたいと思います。

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皇籍離脱について

昭和22年に制定された現在の皇室典範は、「皇族は何代経ても皇族である」という永世皇族制を採用しています。つまり、制度的には際限なく増えていく可能性がある制度ですので、

皇族の数が増えすぎると国庫に負担がかかる」という状況も可能性としてはなくはありません。

高齢化の著しい現在の皇室から見れば嬉しい悲鳴のような仮定ですが、「皇族の数が増えすぎた」という状況に対処するために「皇族身分の離脱」について定めた以下の条文があります。

皇室典範 第二章 

第十一条:年齢一五年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の談により、皇族の身分を離れる。

二項:親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。

皇室典範

一見して分かる通り、15歳以上の内親王、王及び女王は、自由意志で皇族を離れることができるということで、本人の意思を尊重する条文です。が、二項に注目すると、親王に限っては「やむを得ない特別の事由」がなければ離れられないという形になっています。

親王は天皇の内孫にあたりますので、何かの拍子に皇位を継承する立場にあることから、十一条の二項は「皇統の維持」という観点からすれば当然ともいえるものです。

かつて、昭和57年(1982年)に三笠宮家の寛仁親王が「皇籍離脱をしたいから、皇室会議を開いてほしい」と仰ったことがありましたが、その時は皇籍離脱の前例を作ることを恐れた宮内庁は寛仁親王の「皇籍離脱をしたい」という気持ちを「やむを得ない特別の事由」に該当しないと判断し、天皇に近い血統の親王はある程度の制約があってもしかたないとしました。

〔三笠宮寛仁親王が皇籍離脱の申し出をされたというのは事実かとの質問に対し…

やはり世襲制度としての象徴天皇制というものを憲法の制度として維持していくためには、ある程度の非常に天皇に近い身位の方々というのはそういった制約を受けてもやむを得ない、象徴天皇制を維持する上において必要な制約であるというような観点から、かかる典範の制度になっておるというように私どもは存じておるわけでございます。

山本悟宮内庁次長(昭五七・五・一三衆・決算委二〜三頁)
(寛仁親王と瑤子女王)

やむを得ない特別の事由とは?

このように、同条の皇籍離脱の条件「やむを得ない特別の事由」とは、皇位継承者の数が十分にあって、皇族の人数が国庫を圧迫するような事態を想定としているものですが、もう一つ、「やむを得ない特別の事由」に該当する事態があります。

それは、“皇族の懲戒”です。

政府は「やむを得ない特別の事由」の具体的な事例として、前述した「皇族が非常にふえる」場合のほか、「皇室としての品位を非常に傷つける」場合を例として挙げているのです。

「やむを得ない特別の事由があるとき」という、その「特別の事由」ということは、皇室としての品位を非常に傷つけるとか、あるいは皇族としてその地位を保持することが不適当な事情があるというような場合を言うのであろうと思います。

なお、そのうちには、皇族が非常にふえる、非常にたくさんになったというような場合には、ある程度皇籍を離脱していただくということが考えられる場合があろうと思います。そういうようなことをいろいろ予想してできている法律だろうと思います。

宇佐美毅宮内庁長官(昭五二・三・二二衆・内閣委二七’二八頁)

また、寛仁親王の皇籍離脱発言時の宮内庁次長もこう述べています。


〔二項の「やむを得ない特別の事由」とはどういう場合かとの質問に対し…〕

典範案を御審議いただきました際の説明あるいはその後の国会における御質問に対する宮内庁としての答弁等でこの関係で挙げられましたのは、一つには、皇族としての品位を傷つけるとかあるいはその地位を保持することが不適当なような事情があったような場合、これは一つの事情として、典型的なものとして例として挙げられることでございます。(略)

いずれにいたしましても、この二項の方は、御本人の意思にかかわらず、御本人が希望されようとれまいと、この二項というものによって、皇室会議の談があれば皇族の皇籍を離れるという規定でございまして、むしろ御本人の意思にかかわらないということが一項と二項との対比によって明らかになるところでございます。」

山本悟宮内庁次長(昭五七年五月一三日衆・決算委三頁)

以上、皇室典範第十一条、第二項の「親王、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる」の内容は、皇族の意志は関係なく、有無を言わせず、品位を貶めた皇族を皇籍離脱させることができるものだと言えるでしょう。

昨今では眞子さまの結婚問題をめぐりゴタゴタが続き、後手後手の対応しかできていない秋篠宮家に「皇室に相応しくない!」の論調が高まっています。

眞子さまと小室圭さんが結婚すれば、眞子さまは「小室眞子」となり皇籍を離れる以上、「皇室の品位を貶めている」とは言えないかもしれません。しかし、そのような結婚を許した秋篠宮家は「皇室の品位を貶めている」という議論にはなり得ます。小室圭さんが将来の天皇の義理の兄になり、皇室に影響力を持つ…。佳代さんの笑顔が脳裏に浮かびますね。よく聞かれるように「秋篠宮家に皇統を移すのではなく、愛子さまに皇統を」の声が出てくるのも当然でしょう。

明治時代は“皇籍剥奪”が定められていた

「皇族と言えども、品位を貶めたならば、有無を言わせず皇族の地位を剥奪することができる」というものが、皇室典範第十一条・第二項の主旨です。これは明治時代に制定された旧皇室典範の中身を引き継いだものですが、その旧皇室典範には「皇族の懲戒としての皇籍離脱」に関して、もっとハッキリと以下のように書かれていたことはあまり知られていません。

「明治22年制定の旧皇室典範第五四条」

原文:皇族其ノ品位ヲ辱ムルノ所行アリ又ハ皇室二対シ忠順ヲ欠クトキハ勅旨ヲ以テ之ヲ懲戒、其ノ重キ者ハ皇族特権ノー部又ハ全部ヲ停止シ若ハ剥奪スヘシ

現代語訳:皇族の品位を辱める所業があるか、または皇室に対して忠順を欠く時は、勅旨を以てその皇族を懲戒し、あまりにひどい者はその皇族特権の一部または全部を停止、もしくは剥奪すべし。

…………………………

「明治40年の皇室典範増補第四条」

原文:特権ヲ剥奪セラレタル皇族ハ勅旨二由り臣籍二降スコトアルヘシ。

現代語訳:特権を剥奪させられた皇族は勅旨により、臣籍に降下するべし。

園部逸夫『皇室法概論』2016年

品位を辱める行為があった場合、最も重い場合には臣籍降下も制度上あるとはっきり明文化されていたことが分かります。

現在の皇室典範は皇族の人格権を侵害している

現在の皇室典範と明治時代のそれを比べてみますと、現行典範では「やむを得ない特別の事由」としか書かれておらず、一体どのような事由が「やむを得ない特別の事由」なのかということは、官僚の答弁でしか根拠が見いだせないものであり、その時々のさじ加減で皇籍離脱の是非が決まる曖昧なものと言えますが、明治時代はより厳格に皇族の品位を保つ重要さが法律に記載されていたということになるでしょう。

そう考えると、現在の皇室典範はリスクマネジメントの側面からは明治の典範よりも劣っているとも言えるのではないでしょうか。

皇族には性善説が常に適用されてしまい、間違いを犯す可能性のある人間であるということを忘れています。ある意味、皇族を生身の人間と思わないような「皇族無謬説」に基いていて、逆に皇族の人格権を毀損しているのが現状です。

皇室の品位を貶めたり、天皇陛下に不敬な言動をする皇族が仮に存在したとすれば、それを懲戒するためのハッキリとした規定が現行の皇室典範にも必要ではないでしょうか。

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