秋篠宮家、バイト公務「過多」の背景に、宮内庁との軋轢か？

バイト公務と揶揄される秋篠宮家の公務、その背景にはなにがあるのだろうか？　過去を振り返りつつ考察してみたい。

多忙な秋篠宮家

御代替わり以降、皇嗣家となった秋篠宮家のハードスケジュールが続いている。秋篠宮殿下は現在14の団体の総裁の他に、東京大学総合研究博物館の特招研究員、東京農業大学の客員教授、オーストラリア博物館の名誉会員などを兼任し、さらに天皇皇后両陛下の皇太子ご夫妻時代のご公務も加わり、日程は過密を極める現状である。

しかし、お出ましの機会は多いものの、その内容に懸念を抱く声もある。秋篠宮家の公務の実情について、皇室ジャーナリストは次のように分析する。

「ここ最近の秋篠宮殿下のご日程を見ますと、事実上の皇太子としての公務よりも、やや私事色の強い行事への参加が多いと見受けられます。特に殿下が単独で臨まれる行事にその傾向があります。

たとえば6月13日、14日にご臨席された全日本愛瓢会の展示会をはじめ、鳥学の研究団体での行事には5月から３回も参加されるなど、皇嗣として求められる公益性や公共性よりも、私的なご趣味としての行事参加が多いのは否定できません」（皇室ジャーナリスト）

もちろん自身の趣味と縁のある公務に積極的に出ることは悪いことではない。主催者側も関心が一致するならぜひ来ていただきたいと思うのが自然な感情だ。だが、皇嗣となられた以上、より高い公益性と公共性が求められることは間違いない。場合によっては相手に「皇室利用」させてしまう恐れもあるため、より一層慎重な対応が今後必要になるだろう。

宮内庁との連携体制に問題

また、秋篠宮家の過密な日程の原因には、宮内庁との連携体制に問題があると、前述の皇室ジャーナリストは指摘する。

「かねてより殿下の宮内庁への不信感は周知のところでした。昨年11月のお誕生日会見で殿下は、“大嘗祭を私費である内廷費で執り行うべきという提案に、宮内庁が耳を貸さなかったことを残念に思う”という苦言を呈されました。

この件で浮き彫りとなったように、殿下と宮内庁の考え方には明確な相違があります。これまでは、宮家として比較的自由に動けるお立場であったものが、現在は皇嗣家としてより公共性・公益性を重視するような調整が要求されています。ですが、この調整がどうもうまくいっていない。

宮内庁としてはお立場に即した公務に重きをおくようにシフトして欲しい思いなのですが、率直に言えば殿下がその“変化”を拒んでいるように見受けられるのです。結果として、現在のような“玉石混合”状態のスケジュールとなっているものと考えられます」（同）

それでも、秋篠宮家がまた国民に敬愛されるようになるためには、公務の調整以外でも宮内庁との連携が必須だろう。少なくとも現状からの脱却は、秋篠宮家だけでどうにかなるものとは到底思えない。

殿下から宮内庁へ“歩み寄る”ことも必要な時期に差し掛かっているのではないだろうか。